JavaScriptにおける動的importの活用方法

June 13, 2023

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JavaScript における動的 import の活用

JavaScript における動的import()は、コードを非同期的にロードすることが可能な機能で、大規模な JavaScript アプリケーションのパフォーマンスを向上させるための重要なテクニックです。特に、コード分割(code splitting)や遅延ローディング(lazy loading)といった最適化技術の基盤として動的import()が利用されます。

動的import()は、ES2015(ES6)以降の JavaScript で標準化された静的import文とは異なり、実行時にモジュールをロードします。この動的な性質により、必要に応じて特定のコード片をロードすることができ、アプリケーションの初期ロード時間を大幅に短縮できます。

動的import()の基本的な構文は次のようになります:

import(moduleSpecifier)

ここで、moduleSpecifierはインポートするモジュールの名前またはパスを指定します。動的import()は Promise を返し、この Promise はインポートされたモジュールの名前空間オブジェクトを解決します。

例えば、次のコードは動的にモジュールをインポートし、そのエクスポートされた関数を実行します:

import("./module.js").then(module => {
  module.function()
})

ここで、./module.jsはインポートするモジュールのパスを指し、module.function()はそのモジュールでエクスポートされた関数を呼び出しています。

動的import()は、特定の条件下でのみコードをロードするため、アプリケーションのパフォーマンスを最適化するのに役立ちます。たとえば、次のコードはユーザーが特定のボタンをクリックしたときにのみモジュールをロードします:

document.getElementById("button").addEventListener("click", () => {
  import("./module.js").then(module => {
    module.function()
  })
})

このように、動的import()を活用することで、JavaScript アプリケーションのパフォーマンスを最適化し、ユーザー体験を向上させることが可能です。

動的 import と静的 import の違い

先ほども触れましたが、JavaScript には静的 import と動的 import が存在します。それぞれの違いについて詳しく説明します。

静的 import

静的 import は、ES6 で導入されたモジュールシステムの一部であり、モジュールをインポートする最も一般的な方法です。静的 import は、スクリプトの先頭に配置され、スクリプトが読み込まれるときにモジュールがロードされます。

import { function } from './module.js';

function();

この例では、./module.jsからfunctionをインポートし、その後でこの関数を呼び出しています。この場合、functionはスクリプト全体で利用可能です。

動的 import

一方、動的 import は、モジュールを実行時にインポートすることを可能にします。この機能は、大規模なアプリケーションにおけるパフォーマンス最適化のための重要な手段となります。

button.addEventListener("click", async () => {
  const module = await import("./module.js")
  module.function()
})

この例では、ユーザーがボタンをクリックしたときにのみ./module.jsをインポートします。このように、動的 import は特定のタイミングでモジュールをロードするための強力なツールとなります。

静的 import と動的 import の選択

静的 import と動的 import のどちらを使用するかは、具体的なユースケースによります。アプリケーションの初期ロード時間を短縮したい場合や、特定のコードを条件付きでロードしたい場合は、動的 import を使用することが推奨されます。一方、モジュールがスクリプト全体で必要である場合や、依存関係が明確である場合は、静的 import を使用することが一般的です。

まとめ

JavaScript における動的 import は、非同期のコードロードとコード分割を可能にする強力な機能です。動的 import を活用することで、必要に応じてコードをロードし、アプリケーションのパフォーマンスを大幅に改善することができます。また、静的 import と動的 import を適切に使い分けることで、コードの管理性とパフォーマンスの両方を向上させることができます。

JavaScript の動的 import と静的 import、それぞれの特性と適切な使用方法を理解することで、より効率的なコードを書くことができるでしょう。


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Written by Mittsu
ベンチャー企業のしがないエンジニア。趣味はサッカーとTCG.

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